生ハムとプロシュット。どちらも美味しい熟成肉ですが、名前が異なるだけでなく、歴史や製造方法、味わいにも違いがあります。
料理に詳しくない方でもわかりやすく、それぞれの特徴と違いについてご紹介します。
生ハムとは?
生ハムとは、主に豚の腿肉を使って塩漬けし、長期間熟成させたハムのことです。
日本では「生ハム」と呼ばれることが一般的ですが、これはスペインの「ハモン」(Jamon)やイタリアの「プロシュット」(Prosciutto)などを含む広義の意味で使われることが多いです。
プロシュットとは?
プロシュット(Prosciutto)は、イタリアで作られる生ハムのことを指します。
特に有名なのが「プロシュット・ディ・パルマ」(Prosciutto di Parma)で、イタリアのパルマ地方で生産されます。
イタリア語で「プロシュット」はハム全般を指しますが、日本では特に生ハムのことを意味する場合が多いです。
製造方法の違い
日本で言う、プロシュットと生ハムは製造方法に大きな違いがあります。
大きな違いは火を入れるか入れないかの違いになります。
以下で詳しくご紹介しますね。
生ハムの製造方法
- 塩漬け:豚肉を塩で覆い、数週間から数か月間塩漬けにします。
- 熟成:その後、塩を洗い流し、冷暗所で乾燥させながら数か月から数年間熟成させます。熟成期間中に肉は風味が増し、独特の香りと味わいが生まれます。
- 燻製:熟成後に低温で燻製することで肉の旨みとスモークの香りをつけて奥深い味にします。
プロシュットの製造方法
- 塩漬け:プロシュットもまず塩漬けにされますが、パルマハムの場合は海塩のみを使用し、化学的な保存料は使いません。
- 熟成:プロシュット・ディ・パルマは最低12か月、長いものでは24か月以上熟成されます。この間、特定の気候条件の下で自然に乾燥されることが重要です。
味と食感の違い
- 生ハム:種類によって異なりますが、一般的に塩味が強く、熟成による深い旨味が特徴です。
柔らかく、口の中でとろけるような食感が魅力です。 - プロシュット:特にプロシュット・ディ・パルマは、まろやかで甘みがあり、繊細な風味が楽しめます。熟成により得られるナッツのような風味と、しっとりとした食感が特徴です。
また、生ハムとは違い燻製していないため、肉の香りや味をしっかり楽しむことができます。
食べ方の違い
- 生ハム:そのまま食べるほか、メロンやチーズと合わせたり、サラダやピザのトッピングとしても使われます。
- プロシュット:そのままスライスして食べるのが一般的ですが、パンに挟んだり、イタリア料理の前菜として楽しむことが多いです。
まとめ
生ハムとプロシュットは、どちらも熟成された豚肉を使った美味しい食材ですが、その製造方法や味わいには違いがあります。
日本ではどちらも生ハムとして売られているので、あまり馴染みないものかもしれませんね。
また、生ハムは広義の意味で熟成ハム全般を指し、プロシュットは特にイタリア産の生ハムを意味します。
それぞれの違いを理解し、お好みの食べ方で楽しんでみてください。
では、今回はこのへんで!
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